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「イスラーム世界の少年愛」
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■中東


中東における同性愛的要素は、その歴史的地理的要素の影響を受けた。たとえば酒姫(サーキー: 酌人の小姓)のような少年の存在は、同性愛的情熱の象徴としてヘレニズム的要素を認めることができる。このような思想は素朴・原始的文化では欠如しており、少年はその父から必要とする全てを学ぶことができると考えられた。しかしながら高度に文明化された世界では、少年の魅惑的な力を、経験豊かな男性をして少年に対して愛情を込めて教え導かせる力として定義づけるこのような理念は10世紀にイラクで編纂されたイフワーン・アッサファーの宗教哲学事典に見ることができる。。

イスラームも中東における同性愛の受け入れに関わる要素である。美少年の価値に関してクルアーンそのものにも言及される。すなわち「ムスリムは純潔な処女同様に、美しく若い少年たちが待つ」(52:24, 56:17, 76:19)。イスラーム法学上、美少年に魅惑されることはごく一般的で自然なものとして扱われる。ハンバル派の法学者イブン・ジャウズィー(1200年没)は「美しい少年あるいは若者を見て欲望を抱いたことがないと主張する者は虚偽をいう者である。彼を信じうるとするならば、それは彼が獣であり、人間ではない場合である」と言ったとされるJames T. Monroe, in ''Homoeroticism in Classical Arabic Literature,'' p. 117。しかしながら肛門性交(アラビア語: リワート)は違法であり、誘惑への抵抗を命ずる戒律を通じて、男性は、美女以上に美少年に魅惑されることに、より慎重たるよう勧告される。これは預言者ムハンマドが「髭のない少年に用心せよ。少女よりも大きな混乱(フィトナ)をそなたらにもたらすからである」と命じたことがその背景にあるMurray and Roscoe, 1997, ''passim''。

同様に、法学者のスフヤーン・アッサウリー(783年ころ没)は性的誘惑に関して「すべての女性が一匹の悪魔を連れるとするならば、美少年は17匹を連れている」というMukhtar, M. H. ''Tarbiyat-e-Aulad aur Islam [The Upbringing of Children in Islam].'' dar-ut-Tasneef, Jamiat ul-Uloom Il-Islamiyyah allama Banuri Town Karachi. English translation by Rafiq Abdur Rahman. Transl. esp. Chapter 11: ''Responsibility for Sexual Education.'。同時に預言者のハディースはけがれのない愛は楽園への途の一つであると断じる。すなわち「愛し、純潔さを保ち、その秘を秘して死ぬ者は殉教者である」。こうして、イスラームにおける少年への愛は、破滅への途というキリスト教における理解とは対照的に、抑制さえされていれば天国への途ともなるものとなるのである。

また美への愛という面からも論じられた。ハディースは「神は美しく、美を愛す」また、美貌は目を楽しませるとの預言者の言行を伝える。これは美への愛を洗練・高尚の証左として受け取り、美少年もその例外ではなかったことを示す。17世紀のペルシア人哲学者サドル・アッディーン・シーラーズィーは次のように論じる。

我らは洗練の精神、繊細の性格をもつ者を知らず……見出すは粗暴な魂、粗野な心、粗雑な質をもつ者ばかり。それも、かつてこの愛を排したゆえ。現今の人々は、つがい、住を共にするために、男性の女性への愛、そして女性の男性への愛に自らを縛るため、この種の愛を排した。これは動物の性のごとくあらずや?(Khaled El-Rouayheb, ''Before Homosexuality in the Arab-Islamic World, 1500-1800'' Chicago, 2005 p.58.)


純粋性や高尚さの対極側の少年愛的関係も広範なものであって、千夜一夜物語を含む数多くの詩や芸術のなかに言及される。バグダードの放蕩詩人アブー・ヌワース(750年 - 810年)は、少年たちへの性的「征服」を誇った。少年たちは多くの場合キリスト教徒の酌人であり、ワインを飲ませて「征服」したのであるKennedy, 1997, pp.221,224。愛情豊かな関係をうたう詩がある一方で、マーマヤーフ・アッ=ルーミーの四行詩のように明らかに強姦をうかがわせるものもある。

リワートの術は雄々しさと逞しさの道。
ライラーを捨てよ。マジュヌーンをとれ。さらにアッザを捨てクサイルを。
紅顔の少年全てに乗れよ、脱がせよ。泣くならば
知らせよ、そなたのモノを。力で犯すのだEl-Rouayheb, 2005, p.21


この類の行為はいかなるものであれ、罰されるべきものであった。行為を完遂させた者は自発的であるにせよないにせよ、逮捕される。逮捕には4人の男性あるいは8人の女性の証言者を要するが、もし逃げおおせたとしても、地獄の業火に焼かれるものと考えられていたのである。


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◆目次

イスラーム世界の少年愛とは
文学と法学
諸地域における少年愛的要素
 中東
  イラン
  オスマン帝国
 アルバニア
 中央アジア
 ムガル朝
スーフィズムにおける少年愛の要素
近代の抑制
参考文献
脚注
関連項目

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