エロペディア
「性器切断」
[1]目次 [2]関連ワード
[0]トップ
■宗教的修行としての性器切断

古代キリスト教最大の神学者、アレキサンドリアの教父オリゲネスは、性欲を絶つために自己去勢したことでも有名である。彼の弟子のヴァレリウスは、師の教えを継いで、250年からヴァレリウス派を開いたが、この宗派は去勢宗とも呼ばれている。

ビザンチン帝国には「聖職者宦官」の制度があり、「宦官修道士」のための専用修道院も建設された。コンスタンディヌーポリ総主教にも、皇帝ミカエル1世ランガベーの皇太子から聖職者宦官になった聖イグナティオス、皇帝ロマノス1世レカペノスの皇太子から聖職者宦官になったテオフラクトスなど、複数の去勢者が存在した。

日本では、陰茎のことを俗に「魔羅」と呼ぶ。これはインドの悪魔「マーラ」に由来するもので、中国に伝わり漢語となったものが「魔羅」である。悪魔とは神仏に相対する存在であり、すなわち「邪」、修行の妨げとなるものと解釈される。この結果、性欲を司る陰茎が魔羅と呼ばれ、これを切断することを「羅切」と呼んだ。

宗教に身を置く者の場合、この「修行の妨げとなる禍々しき存在」はその当人に対して様々な肉体的精神的問題を引き起こす。宗派・教義にもよるが、そうした理由から去勢が慣習となるものが見られ、今尚一部の、特に民族的な宗教において存在する。一方で、教義の中で特に明記してなくとも、欲を絶たねばならない思いと、それとは裏腹に沸き上がる性的欲求とに苛まれ、切断する僧侶もおり、報じられることもある。

日本においても、平安時代の宇治拾遺物語のなかに、修行のために陰茎を羅切したように見せ掛けて寺を訪れ、見破られる「偽羅切僧」の話があり(巻一・第六・中納言師時が法師の男根をあらためた事)、僧侶の羅切という行為が必ずしも珍しくなかったことが推測される。

また江戸時代の僧侶である了翁道覚は、1662年(寛文2年)33歳の時に、性欲に悩み、迷いを断つために自ら小刀で男根を切り取ってしまった。 その後、傷口の治療に自ら使用した薬を、「錦袋円」と名づけて売り出したところ、江戸名物になったと言われている。

最近の具体例としては、2006年、タイで35歳の仏教修行僧が自ら陰茎を切断し、病院に担ぎ込まれるも接合手術を拒否した事例がある。


[4]前へ [6]次へ 
◆目次

性器切断とは
概説
 俗的表現
本人の嗜好による性器切断
 SMとしての性器切断
 性欲抑制としての性器切断
宗教的目的での性器切断
 人身御供あるいは儀式としての性器切断
 宗教的教義にもとづく性器切断
 宗教的修行としての性器切断
罰としての性器切断
 正式な刑としての性器切断
 体罰としての性器切断
 私刑としての性器切断
職業のための性器切断
 宦官になる目的での性器切断
 去勢歌手(カストラート)になる目的での性器切断
 男娼となるためになる目的での性器切断
 従順な奴隷になる(する)目的での性器切断
戦争における性器切断
 戦争における捕虜の懲罰または奴隷化のための去勢
 戦功の証拠品としての性器切断
カニバリズムとしての性器切断
 食人を目的とした性器切断
 性器のみを食べることを目的とした性器切断
性転換を目的とした性器切断
 パートナーを女性化させるための性器切断
 性同一性障害としての性器切断
 女児希望としての性器切断
 児童の遊戯としての性器切断
外科的治療手段としての性器切断
 生殖器に発生した病変の治療のための性器切断
 割礼事故としての性器切断
 事故による治療としての性器切断
 半陰陽治療としての性器切断
 自傷行為における性器切断
性器切断刑に対する非難
除去のリスト
参考文献
テーマとしている文学

[5]▲上へ

◆関連ワード


騎乗位
矢崎茜
どんだけ〜
倉田和来
上原美紀
田崎由希
樹原まい
工藤ひとみ
衆道
男娼

[5]▲上へ

検索:
[5]▲上へ
[1]目次
[2]関連ワード
[0]トップへ
(C) 2017 eropedia.jp